夏の怪談掌篇(期間限定公開)「社神」
「真新しい檜の匂いのきつさに目覚めた。朝は苦手だ。まだ頭がすっきりしないがなぜか匂いには敏感になっている。前方に意識を向け、俺はどきりとした。我が社のビルの屋上にいたのだ。その屋上を隙間なく埋め尽くす老若男女の社員。四、五百人はいる。俺は彼らの前に一人で座っているらしい。演壇にしては妙に高い位置だ。そして金縛りにあったように動くことも声を出すこともできない……」
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