吸血鬼・九掌篇(7)「世界の屋根にて」(期間限定公開)
「? 香、ですか」祈祷旗(タルチョ)が唸るように激しくはためくベース・キャンプには、独特のきつい匂いが漂う。標高五千二百米のこの地には珍しい。僕は、登山部ですらない一学生だが、体力と写真の技能を見込まれて登山隊に参加したのだ。
「ああ。インセンスは魔除けでもある。日本でもそうだろう」ケヴィンが答えた。「『彷徨える登山家』に出くわさぬようにな」……
----------
昨年末にコンテストに提出した吸血鬼掌篇です。
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

最近のコメント