閑かな路地裏(三百字小説)
またあいつらか……
二階の窓から顔を出すと、路地裏で小学生ほどの子供が四、五人、サッカーに興じてけたたましい声を上げている。気楽で羨ましい。
余裕のない大人にはなりたくないが、これだけ騒がれては執筆に集中できない。特に子供好きではなく、接する機会もない私は、どう対応すべきか迷う。
「あのさ、君たち。公園で遊んでくれないかな」
「すみません」
一人がすぐに答えた。それまでのはしゃいだ声からすると意外だった。私はそこに、大人の原形のようなものを感じた。この子は、どんな大人になるのだろうか。
子供たちは去り、路地裏は、
しんとした。
鳥のさえずりのみが時折聞こえる。
ああ、閑かだ……。
そして、少し寂しくなった。
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